…怒って…る?


だけど、威圧的な言葉とは裏腹に
まだ赤い相沢くんの顔。



ツンッ___



相沢「!?」


美奈「相沢くん、顔赤いけど。大丈夫?」


顔が赤い相沢くんが面白くて
思わず頬をつついてしまった。


相沢「お前なぁ…」

悔しそうにそう言う相沢くん。


美奈「…っふふ…」


いつも無表情で、
優しくてもなんとなく距離を感じていたけれど
この時はなぜか、本当に心を開けて
気づけば自然と笑いが込み上げていた。


相沢「…」

こんな風に男の子と
自然に、楽しいなって思える会話ができたのは
本当に初めてだ。


美奈「…相沢くん。ありがとね。色々。」

素直に感謝したいって思った。




相沢「…お前、…」



スッ____


近かった距離がすこし離れた。



相沢「やっぱ、笑ってたほうがいい。」

そう言った相沢くんの顔は
見たことがないほど優しい笑顔だった。