相沢「え…」


私の問いに、一瞬大きく目を見開いた相沢くん。


そして、


相沢「…ッ」

手で顔を覆い、そのまま俯いてしまった。


美奈「…?」




は…

鼻水でも出たのか?


美奈「…相沢くん…」


私が名前を呼ぶと


相沢「…」

相沢くんは顔を上げた。


しかし___



美奈「!」


その顔は見たこともないくらい真っ赤で
目が潤んでいた。


え、え、え?


美奈「ちょ、相沢くん!?」


相沢「っちがう…これは、」


美奈「ティッシュいる?大丈夫??」


相沢「え?」


美奈「相沢くんがアレルギー持ってるなんて知らなかった!大丈夫?はい、これポケットティッシュ。全部使っていいから。花粉症持ちなの?今の時期イネ花粉たくさん飛んでるしね。」


スッ____



私はポケットティッシュを差し出した。

すると、


相沢「…」


相沢くんの表情が一瞬、不機嫌に見え


グイッ


美奈「!」


相沢「…話、そらすなよ。」


気がつけば腕を引かれ、
相沢くんの顔が目の前にあった。