どうして…?



ザワザワッ__


教室がざわつき始めた。


先輩の瞳は、冷たく相沢くんを見下ろしている。

そして、


帝「…なんでてめぇがここにいるんだよ。」


そう呟いた。

相沢「俺、実行委員ですから。」


相沢くんも負けじと返す。

なんで相沢くんに突っかかってるわけ?
関係ないのに!


帝「…。なら、俺と席変われ。」

は?


風間「おい、帝!席は学年で分かれてるんだよ。お前もおとなしく座れ!」


帝「うるせーな。このメガネ女の隣が俺の席って決まってんだよ。」


…やだ…


風間「そんなわがまま言ってないで早く座れ。」


帝「おい、ガキ。この前も言っただろ。こいつは俺の__」



スッ__


その言葉と一緒に伸びてきた腕。


ビクッ_




__また掴まれる!


そう思ったときには目をつぶってしまっていた。


そのとき、


パシンッ___


乾いた音が聞こえたかと思うと


ギュッ



美奈「ッ!」


温かい何かに引き寄せられた。


相沢「…近づかないでくれますか、先輩。」


それが、相沢くんだと気づくのに時間はかからなかった。