私の言葉に彩香は驚いたような顔をした。

彩香「相沢くんが親切？！そんな話聞いたことないよ？ むしろクール通り越して冷たいっていうか…かっこいいから許されてるようなもん。」

美奈「え…？」

たしかに、無表情でとっつきにくいなとは思ったけど、優しかった…よね？

彩香「ていうか、美奈の口から相沢くんの名前が出るとは思ってなかった。」


たしかに。私イケメン嫌いだからね。


彩香「もしかして美奈、相沢くんに親切にされたの？」


美奈「んー…親切…といえば親切だった。イケメンなのにちゃんとした人なんだなって思ったし。」


とりあえず相沢くんが、階段を踏み外した私を助けてくれたことや、校門の前での出来事を包み隠さず話した。



話し終わると、


彩香「信じられない…」


と、ひと言つぶやき、そのまま黙り込んでしまった。