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_______…



私は、相沢くんと別れ、しびれを切らして待っている彩香のもとへ急いだ。


彩香「も~!美奈遅い!たしかに待つとはいったけど、お腹空いて倒れそうー!」


美奈「ごめんごめん。ちょっと予想外な内容だったから時間かかっちゃった…」


彩香「予想外…?」


あ…

この流れはやば…い…


彩香「気になる!!!美奈今日これから暇?暇だよね?よし、いつものカフェ行こう!」



美奈「えーー…」



彩香「美奈?私今日頑張ったんだから、そのくらい付き合ってくれたっていいでしょ?」



まぁ…たしかに、今日の彩香は頑張ってたしなぁ。
たまには彩香のお願い、聞いてあげてもいいのかもね。


美奈「…ったくしょうがないなぁ。ちょっとだけだよ?」


彩香「いえ~い!やった~♪」





____…ガチャッ



美奈「ん…?」


下駄箱を開けると、靴の上に何かが乗っていた。


なんだろう…


赤い…封筒…?



彩香「どうした~?」



美奈「いや、なんかさ…」


カサッ…



彩香「…それ…手紙?」



美奈「そうみたい…」


なんで…?誰が…?


それになんだか
血のようにまっかな封筒で、ちょっと気味が悪い…



彩香もそれを感じたらしく、



彩香「ラブレター…では…なさそうだよね…」


そう言って不安そうな目でこちらを見ている。




美奈「…そうだね…とりあえず、開けてみる…」




緊張感が漂う中、


カサ…


封筒を開けると、



中には、真っ黒な二つ折りにされた紙が入っていた。



彩香「…っはは…随分と悪趣味だね…」



…なんか…
嫌な予感しかしない…



そう思いながらも、
手紙を読まずにはいられなかった。



スッ___



美奈「…!」


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『 森永美奈様へ
  おめでとうございます。 あなたは選ばれました。
     大切な大切な復讐の駒として。
                 Rより  』
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美奈「なに…これ…」



中に書かれていたのは気味が悪く、
よく分からない文章だった。



彩香「美奈…これ…、脅迫状?予告状…?とにかくなんか…危ない気がする…先生に相談したほうがいいよ…」




美奈「…んー…もしかしたら、先輩の取り巻きが今更になって私に嫌がらせしてきてるだけかもしれないし…」



たしかにちょっと不気味だけど、
まだ実害があるわけじゃないし、
何より文化祭を前に、事を大きくしたくはない。


今年はやり遂げたい目的もあるし…




彩香「…でも…」



美奈「大丈夫だよ!もちろん何かあったらすぐに相談するし、心配しないで。」




彩香「…うん…約束ね。変なことがあったらすぐに言ってね。」



それにしても…



一体誰がこんなことを…?