彩香とコンテストの話をした数日後、


彩香「美奈!!!聞いて!!詳細決まった!!」

そういって目を輝かせる彼女を見て
うれしさと憂鬱さが同時に押し寄せてきたことは
言うまでもない。

美奈「そうなんだ。で、何がどうなるの?」


彩香「えーっとですね~♪文化祭時のミスコン上位3名を、未来のダイヤモンド特集で紹介しようってことになった!!」



上位3名か…
たしか、私達の高校のミスコンは、
クラスで2人まで美少女候補を出すことができる。

事前の写真掲載・自己紹介シートによって投票が行われ
当日は多く票を集めた上位10名がステージで紹介されるはず。

その中の上位3名が雑誌に載る…
(ちなみに、同じ形式でミスターもある)

うん。間違えても私が雑誌に載る確率はほぼ0%。
ステージに上がる確率もかなり低い。
ちょっとホッとしたことは、
彩香には黙っておこう。


美奈「そっかそっか。準備いろいろと大変だろうし、何か手伝えることあったら言ってね。」


彩香「ありがとう!!私、絶対美奈を雑誌に載せてみせる!!」


気合充分なのはいいのだが、
あまり期待しないでほしい。

もちろん、やるからには全力で頑張るけど、
あきらかに周囲と比べてポテンシャルが低いのも事実だ。


彩香「そうと決まったら、今日のロングホームルームで、ミス候補、美奈を推薦するからよろしくね!!」


美奈「げ…」


そうだった。何気に一番大きな問題かも。
クラスのみんなが、私を認めてくれるのだろうか…?
この、クラスで誰よりも地味なメガネ系女子の私を…


彩香「美奈、心配しないで。私にまかせてね♪」


私の不安とは裏腹に、自信満々な彩香。その自信は一体どこから湧いてくるのだろう…



なかば、呆れながら
もうどうにでもなれ、と思ったのだった。