沈黙が続き、観覧車がてっぺんに差し掛かった。



言うなら…今しかない。




美奈「あのっ…」



帝「?」


美奈「…今日、私なんかのために、…遊園地まで連れてきてくれて、ありがとうございました。」


素直に、楽しい、って思えた。


自分への自信も、少しだけど持てた。

だから、最高の笑顔でお礼を言おう。


美奈「とっても楽しかった。本当、ありがとうございました。」



帝「ッ!」


…言えた…


その事実に、少しホッとしていると


帝「お前…それ反則だから。」



美奈「え?」





ギュッ…






美奈「!」





帝「…もう無理。限界…。」




ギュゥ…





私は、いつのまにか
先輩に抱きしめられていた。