___



_______…



ようやく、山のようにあった資料が
全て入るべき封筒に収まるころには
窓の外は真っ暗だった。


帝「あー疲れたぁ!」


美奈「…お疲れ様です。」


一応、ちゃんと最後まで手伝ってくれた先輩に
挨拶はしておこう。


帝「… 」


カサ…


帝「お前も。」



美奈「え…」


スッ___


先輩がポケットから何かを取り出した。



帝「…手」



美奈「え?」



帝「たく、鈍いヤツ。」




ギュッ…




そう言って何かを持たされた。



そっと手のひらを広げてみると



美奈「あ…ミルクいちご飴…」



先輩の顔をみると、
どことなく恥ずかしそうな、不機嫌そうな顔で



帝「…お疲れさん。」



ソッポを向きながらそう言った。


美奈「…」


不覚にもその横顔が
可愛いと思ってしまったのだから
私は重症だ。


美奈「ありがとうございます。」