・・・・別に本気もクソない、単なる遊びでしょ……でも、なんだろうな。自分でもビックリするくらいめちゃくちゃ欲しいし、誰にも触れさせたくもなければ、譲りたくもない。

こんな感情が初めてすぎてよう分からん。

ま、この俺が“たかが女ひとり”に本気になるわけもないっしょ。


「ハハッ。特に深い意味はないっての~。これでしばらくは暇潰しできそうってやつ~」

「はあ……まあ、何でもいいけどさ。程々にしておきなよ?」

「だぁれに言ってんだよ」

「君以外いないだろ……というか、そろそろ決めないとマズいんじゃないか?柊弥だけだろ、まだ決まってないのは」


・・・・あーー。だから嫌なんだよな~、あのシステム。そう思った時、俺の脳裏を過ったのは──。


「……いたわ」

「え?」

「いいのがいたわ」


──── “七瀬舞”。


そうか、そうだな、その手があったか。くくくっ。アレは七瀬舞で決まりだな。


「決まった」

「ん?」

「もう決まった」

「は?」

「蓮」

「あ、うん」

「俺の“最高のおもちゃ”……時期に拝ませてやるよ」

「は、はあ……」


“なに言ってるだ?こいつは”的な顔をして、俺を冷めた目で見ている蓮。



──── こうして俺は“最高のおもちゃ”を手に入れるべく、七海舞の学校へ訪れ、かくかくしかじかあって……現在に至る。



不服そうに俺の隣に座って、車に揺られている七瀬舞。普通の女だったら大喜びすんのにこいつは逆で、キレてるっていうか、不機嫌そのもの。