「あたしのペナルティをこの人に負わせる……それでチャラでよくない?どう……ですか?」


あたしと九条は見つめ合って、先に目を逸らしたのは九条の方だった。


「なんっだそれ。ゲロりそうなくらい甘ぇな」

「本当にそれだけでいいの?舞ちゃん」

「はい。あ……でも、上杉先輩が承諾してくれますかね?」

「くくっ。いいよ、僕が話を通しといてあげるから」

「ありがとうございます、蓮様」

「いえいえ。じゃ、僕は上杉さんの所へ行くよ」


蓮様が男を連行していった。去り際に男が『ありがとう』と小声で言ったけど、それすらも気に入らない様子の九条。機嫌が悪いのなんのって……。


無言で腕を引っ張られて、そのままシャワールームに突っ込まれた。シャワーを浴び終わる頃にコンコンッとノック音が聞こえる。


「はーーい」

「七瀬さん。着替え置いておきますね」

「あ、前田先輩。すみません、ありがとうございます」

「いえ」


──── いや、あの、これは……マジで気持ち悪い。


新品の下着が置いてあったのはいいけど、恐ろしいくらいあたしの体にフィットする。間違えなく九条だろうな、このサイズの下着用意させたの。下着と共に置いてあった制服も……ジャストフィット。