「いや、あたしは九条様のサーバントなので同然かと」

「九条様は自分のサーバントだから……という安易な思考であの部屋に貴女を通すようなことは絶対にしません」

「は、はあ……そうなんですか……」

「七瀬さん。あなたは……選ばれし者なのかもしれませんね」


なんだろう。一気に中二病感が漂ってきたよ。


「きっとあの人の暇潰しですよ~。前田先輩はあたしのことを買い被りすぎですって」

「……それはどうですかね」


ボソッとそう言って歩き始めた前田先輩。

・・・・前田先輩もよく分かんない人だなぁ。あいつはただ、あたしのことをおちょくって遊びたいだけでしょ……。


「ただいま戻りました」

「おかえり、前田さん」


前田先輩と蓮様のペアって仲良さそうだなぁ。ていうか、美男美女でお似合いすぎる……眼福です。そして、鬱陶しい視線を感じでチラッと見てみると、“俺に言うことあんだろ?”的な顔をしている九条。


「ただいま戻りました。そして、お腹が空いたのでさようなら」


あたしがそう言うと蓮様が大笑いしはじめ、凛様は盛大な舌打ち、九条はガンを飛ばしてくるという、なんともカオスな現場になった。上杉先輩はあたしの存在なんてガン無視状態でタブレットをかまっている。