「はあ~」

「あんな女のどこが気に入ったわけ!?信じらんない!!もっと他に居るでしょ!?」

「おい、凛。俺のおもちゃにケチつけるわけ?この俺が選んだおもちゃに」


・・・・あの柊弥が、まさか……女を悪く言われてイライラしているだと!?

これは想像以上の展開だな……。まあ、柊弥は無自覚なんだろうけど。

不機嫌になった柊弥に、凛はシュンとして黙りこくる。


「まぁまぁ……凛。柊弥のサーバントちゃんをそんな悪く言ってはいけないよ?柊弥はそんなにイライラしないでくれ。な?」

「別にイライラなんてしてね~し。俺、ちょっくら行ってくるわ」


上杉さんに連れて行かれた彼女のことが、気になって仕方ないんだろうね。上杉は反対していたからなぁ、一般庶民をサーバントにするのを。彼女が悪く言われていないか、心配になっているのか?柊弥は。……本当にらしくないね。


「……うん、そうだね。行ってあげなよ」

「柊弥。上杉はサーバントリーダーよ?今、柊弥が首を突っ込むのは如何なものかしら。柊弥のことを『九条』だなんて……許されるはずっ……」

「俺が許してんの。なんか文句あるー?それに……あいつをイジメていいのは俺だけ。俺のモンを勝手に触ったり、傷付けたりする奴は許さん」