「……いえ、特には……」

「では、授業を始めます」


え、ていうか……学年バラバラのサーバントに1人の先生って、どうやって教えるわけ!?


「1年生はタブレットに入っている“前期”を進めてください」


た、タブレット……あ、確か鞄に入ってたな。鞄からタブレットを出して、そのアプリを開いてみたんだけど……いや、マジか。

何一つ理解できない。

天馬って……レベルが高いとかそういう次元じゃなくない!?

あたしは口から魂が抜けて、ただボケーッとタブレットを眺めていたら授業が終わっていた。


「七瀬さん。行きましょう」

「……は、はい……」


前田先輩があたしの抜けていた魂を口の中に突っ込んでくれて何とか元に戻った。


「ありがとうございます」

「いえ」

「あ、あの」

「なんでしょうか」

「あたしって……馬鹿なんでしょうか?」

「全く分からなかった……という顔をしていますね」

「はい、全く」

「それもそうでしょう。ごく普通、いや……普通以下レベルの学校へ通われていたのなら尚更」


・・・・うん、そうだけども、そうだけども言い過ぎじゃないかな!?


「学力免除……とかいう制度ってあります?」

「ありませんね。今のところは」

「はは。そうですか。前田さん、短い間でしたがお世話になりました」


あたしはもうこの学園とはおさらばバイバイ。