「……天馬学園かぁ」


どんな所なんだろう……ていうか、徒歩2時間はかかるよ?さすがにキツくない?自転車は……買うお金がないし、バスも……お金ないし、電車も……もちろん無理。


「はぁぁ、やっぱ歩きかなぁ」


ま、ハードなダイエットと思えばいける……かな?そんなことを考えながらお風呂から上がって、とりあえずスマホの電源をオンにした。

すると──。


「な、なによ……これ」

 
おびただしい量の着信とメッセージ。


「気持ち悪いを通り越して恐怖だわ……」


メッセージを開くと、そっこーでメッセージが送られてきた。


《今すぐ返事しねえと容赦なく犯すぞバカ女》


とんでもなく物騒なメッセージが送られてきて、慣れない手付きで文字を打ち込んで送信した。


《ごめん。お風呂入ってて遅くなった》

《お前わざと電源切ったろ》

《いえ、そんなことは。不慣れなもんで……スミマセン》

《あっそー。俺も風呂いってくる》

《いってらっしゃいませー》


なんとかなった……よね?てか、返信はっやい……文字打つの速すぎない?あたしが遅いのはもちろんだけど、それにしたって速すぎるでしょ。

これはかなり苦労しそう。まあ、でも……そんなにメッセージを取り合うこともないよね?だって、用がないのに連絡を取り合う必要ないし、意味が分かんないもんね。そんな仲でもないのにさ?


「このスマホ、美玖達に教えちゃってもいいのかな……?」