「何をすれば満足してくれる?」

わたしは鞄を抱きながら、男たちに言った。

すると、男のひとりが。

「そうだな~、俺、今まで女子高生の裸って

見たことないんだよな~」

わざとらしく、今思いついたように言う。

様子から察するに、“見たことない”なんて。

そんなウソわたしには見え見えだ。

すると、さっきと同じ男が前に出る。

どうやらコイツがグループのリーダー的存在らしい。

「じゃ、翼チャン脱いでくれる?」

まるで頭を鈍器でなぐられたような衝撃がわたしを襲う。

でも……、仕方ない。

これは、自分が蒔いた種なんだから。

わたしは鞄を横に置いた。

そしてふと、口をついでこんな言葉がでた。

「4万」

「……は?」

「だから、4万。女子高生の裸はあんたらにはわかんない

だろうけど、それぐらい価値があるの」

真正面にいる男がうーん、と考えるポーズをしたあと。

「いいぜ、4万」

ニタリと笑って、承諾してくれた。