わたしの肩が大きく跳ね上がる。
み、見つかった……!!
ギギギ……、とブリキの玩具みたいに、首をねじると。
そこに立っていたのはーー。
さっきのクズどもとは明らかに違う、妖しいオーラを
まとったひとりの男。
180センチある高身長に、モデル体型。
艶やかな黒髪に、吸い込まれそうな漆黒の瞳。
鼻筋はスッとしていて。
肌は陶器のように、白かった。
一言で言い表せば。
この世のものとは思えない程のイケメンで。
わたしは思わず、ゴクリと唾を飲み込んだ。
ちょっと怖いけど……、この人なら助けて
くれるかもしれない……!
わたしはそう思って、おもむろに言った。
「あ、あのっ……! わたし、今追われててーー……」
「……か」
「……へ?」
「そのペンダントを盗んだのはお前か」
え、え、え?
わたしは、手にぶら下がったペンダントと男を交互に見る。
男は薄い唇を開く。
「やっぱり、お前が……、犯人か」
ザッザッと男がこちらに近づいて来る。
眉間に深いシワを寄せながら。