「で?どっから話し始めようか。」


テーブルに頬杖をついた瑠衣がニコニコと笑いながら会話を始める。


「まずは自己紹介では?僕は、朝霧慎吾。高校一年で双竜界の金銭面の管理をしています。」


慎吾がそう言ったのを皮切りに、全員が自己紹介を始める。


「俺、瑠衣!双竜界の副総長って感じかなぁ。同じく高一。」

「……知っていると思うが、俺は御神楽竜司。高二。4月生まれの17歳。」

「私は原田蓮!!勉強くらいしか取り柄のない高一です!凛ちゃんとゆっこの友達。」

「私は柳田裕子です。趣味は相撲。同じく高一です。凛ちゃんと蓮の友達です。よろしくお願いします。」


時計回りに、私の順番がやってくる。

汗が流れた。

変な笑みを顔に貼り付けたまま表情が固まっている気がする。


「あっ……」


うまく動かない喉を絞って声を出そうと努める。

となりのゆっこちゃんが、無理しないで、というように背中をさすってくれた。


「凛…だっけ?遅い。早く自己紹介して。」


瑠衣がイライラしたように私に視線を送る。

わっ…なんという鋭い眼光。その大きな目のどこからその眼光が出ているのだろう…。

バカ!というように竜司くんが瑠衣の頭を叩く。

私に気を遣ってくれているということが伝わってきてしまう。


オロオロする私に、瑠衣はさらに追い打ちをかけた。