「うわー、夜景が綺麗」

優子が用意してくれた部屋は、都内の高級ホテルのセミスイートルーム。

広いリビングとベッドルームが2部屋あり、どの部屋もラグジュアリーな空間が広がっている。

「キャー、お布団ふかふか!」

りな達は早速ベッドにダイブして、楽しそうに転がり回る。

「ね、どうする?お風呂が先?それともお菓子にする?」

あみが聞くとふうかは笑い出した。

「あみ、新婚さんみたい。いや、お菓子?なんて聞くのは小学生の修学旅行かな?」
「ふふふ、だって楽しいんだもーん」
「私は先にお風呂に入ろうかな。いつでも寝られるように」
「そうだね。あ、パスルーム2つあるから、りなはこっち使いなよ。あみも向こうの部屋のを先に使っていいよ」
「ホント?ありがと、ふうか」

りなとあみが先にバスルームに向かい、順番を待つ間、明日香は一度自分のマンションに着替えを取りに戻ることにした。

「ふうかちゃん達は着替えあるの?」
「うん。いつも簡単な着替えは優子さんに預けてあるの。1泊分は大丈夫。あとの着替えは、また明日優子さんが届けてくれるって」
「そうなのね。じゃあ私、ちょっと行ってくる。地下鉄で15分くらいだから、そんなに遅くならないよ。あ、1階のショップに寄ってお菓子買ってくるね。アイスもいる?」
「いるいるー!サンキュー、明日香。気をつけてね」

頷くと、明日香はそっとドアを開けて廊下の様子をうかがってから部屋を出た。