直ぐに車がやって来て、3人は早速中華街を散策する為に繰り出す。
肉まんを食べ歩き、ラーメンを3人で分け合ったりと食べ歩きをしてお腹を満たす。
その後は、いろいろなお店を覗いて楽しんだ。
麻里子さんは前から目を付けていたカバンを見つけて、司さんのお金を心配になるくらい使っていた。
「莉子ちゃんもこのくらい使いまくらなきゃ駄目よ。お兄様って、まったく物欲が無いから貯まる一方なの。たまには使ってあげないと世の中が回らないわ。」
あっけらかんと言うその言葉は清々しくて、莉子もついお財布の紐が緩む。
「このネクタイ、司さんに似合いそう。」
そう思いながらネクタイやハンカチなど、司さんが身に付ける物を幾つか買った。
「莉子ちゃんが欲しいものは全部お兄様のものじゃない。自分が欲しいものって無いの?」
これと言って思いつかない莉子は困ってしまう。
「あっ、亜子ちゃんに靴を買ってあげたいと思ってました。」
やっと思い付いたのは妹の亜子の物で、赤いビロードの靴を買う。
「可愛い。お姉様ありがとうございます。
お姉様も何か身に付ける物とか…ネックレスとか買ったらいいのに。」
亜子の提案で貴金属店を3人で覗いてみるけど、どれもピンとこない。
「これ、可愛い。莉子ちゃんにピッタリよ。」
あれこれ見ても決まらない私に麻里子さんが選んでくれたのは、白いレースのリボンだった。
「でも私…洋装はあまり似合わないみたいです…。」
今朝、司さんから着物で行くようにと言われてから、やっぱり似合って無いのかと、少し落ち込んでいた気持ちが今湧き上がる。
「似合って無いですって⁉︎誰がそんな事言ったの?
莉子ちゃんが1番ワンピースが似合うのに。」
驚き顔で麻里子さんが聞いてくるから、朝の出来事を思わず話してしまう。
「ふーん、なるほどね。お兄様も心が狭いんだから。
それはきっと、洋服姿の莉子ちゃんを他の男に見せたく無いって言う独占欲よ。
あの人もそこまでとは…。
気にしなくていいのよそんな事。莉子ちゃんに変な虫が付いたらいけない、なんて思ったに違いないわ。ちっちゃな嫉妬なんて男らしく無いのよ。」
「嫉妬、ですか…?」
司さんが誰に嫉妬するのだろう?首を傾げて考えるけれどちっとも分からない。
「莉子ちゃんは美人さんだから、お兄様は心配でならないのよ。誰かに声をかけられて連れて行かれるんじゃないかって。」
「そんな事…私、そんなに綺麗じゃないですし…子供でもありません…。」
自分に自信なんてこれっぽっちも無い。それに司さんから見れば、世間知らずの子供みたいに思われているのかもしれない…。
「莉子ちゃんは綺麗よ。色白で綺麗な二重が羨ましいわ。それに子供じゃないから余計心配なのよ。
うーん…莉子ちゃんに男心を語るのは難しいわね…。」
そう言って腕を組んで考え込む麻里子さんを亜子がまた大笑いする。
「お姉様達を見ていると、ずっと焦ったくてヤキモキしてたんです。そう言うところなんですねきっと。」
4歳も下の亜子からそう指摘されてしまい、姉としては面白くない。
だけど…男女の世界に疎い私は確かに精神年齢が低いと思うし、経験豊富な妹から見たら、私の悩みなんて子供染みて、焦ったく思うのかもと納得もする。
「何だかお2人といると、私の悩んでいた事なんてちっぽけなものだって気がしてきました。」
その後も、3人で楽しく買い物をして夕方前に帰路に着く。
肉まんを食べ歩き、ラーメンを3人で分け合ったりと食べ歩きをしてお腹を満たす。
その後は、いろいろなお店を覗いて楽しんだ。
麻里子さんは前から目を付けていたカバンを見つけて、司さんのお金を心配になるくらい使っていた。
「莉子ちゃんもこのくらい使いまくらなきゃ駄目よ。お兄様って、まったく物欲が無いから貯まる一方なの。たまには使ってあげないと世の中が回らないわ。」
あっけらかんと言うその言葉は清々しくて、莉子もついお財布の紐が緩む。
「このネクタイ、司さんに似合いそう。」
そう思いながらネクタイやハンカチなど、司さんが身に付ける物を幾つか買った。
「莉子ちゃんが欲しいものは全部お兄様のものじゃない。自分が欲しいものって無いの?」
これと言って思いつかない莉子は困ってしまう。
「あっ、亜子ちゃんに靴を買ってあげたいと思ってました。」
やっと思い付いたのは妹の亜子の物で、赤いビロードの靴を買う。
「可愛い。お姉様ありがとうございます。
お姉様も何か身に付ける物とか…ネックレスとか買ったらいいのに。」
亜子の提案で貴金属店を3人で覗いてみるけど、どれもピンとこない。
「これ、可愛い。莉子ちゃんにピッタリよ。」
あれこれ見ても決まらない私に麻里子さんが選んでくれたのは、白いレースのリボンだった。
「でも私…洋装はあまり似合わないみたいです…。」
今朝、司さんから着物で行くようにと言われてから、やっぱり似合って無いのかと、少し落ち込んでいた気持ちが今湧き上がる。
「似合って無いですって⁉︎誰がそんな事言ったの?
莉子ちゃんが1番ワンピースが似合うのに。」
驚き顔で麻里子さんが聞いてくるから、朝の出来事を思わず話してしまう。
「ふーん、なるほどね。お兄様も心が狭いんだから。
それはきっと、洋服姿の莉子ちゃんを他の男に見せたく無いって言う独占欲よ。
あの人もそこまでとは…。
気にしなくていいのよそんな事。莉子ちゃんに変な虫が付いたらいけない、なんて思ったに違いないわ。ちっちゃな嫉妬なんて男らしく無いのよ。」
「嫉妬、ですか…?」
司さんが誰に嫉妬するのだろう?首を傾げて考えるけれどちっとも分からない。
「莉子ちゃんは美人さんだから、お兄様は心配でならないのよ。誰かに声をかけられて連れて行かれるんじゃないかって。」
「そんな事…私、そんなに綺麗じゃないですし…子供でもありません…。」
自分に自信なんてこれっぽっちも無い。それに司さんから見れば、世間知らずの子供みたいに思われているのかもしれない…。
「莉子ちゃんは綺麗よ。色白で綺麗な二重が羨ましいわ。それに子供じゃないから余計心配なのよ。
うーん…莉子ちゃんに男心を語るのは難しいわね…。」
そう言って腕を組んで考え込む麻里子さんを亜子がまた大笑いする。
「お姉様達を見ていると、ずっと焦ったくてヤキモキしてたんです。そう言うところなんですねきっと。」
4歳も下の亜子からそう指摘されてしまい、姉としては面白くない。
だけど…男女の世界に疎い私は確かに精神年齢が低いと思うし、経験豊富な妹から見たら、私の悩みなんて子供染みて、焦ったく思うのかもと納得もする。
「何だかお2人といると、私の悩んでいた事なんてちっぽけなものだって気がしてきました。」
その後も、3人で楽しく買い物をして夕方前に帰路に着く。