「……春瀬。やっぱりなんかあったのか?」

全く喋らない私に向かって、青井はそう言った。


「あ、いや、違うの!!なんか緊張しちゃって。一緒に帰るの久々だからかな。」

えへへ、と眉を下げて私は笑う。


そんな私を見て青井も力なく笑った。



「春瀬はいつも馬鹿みたいに元気だから違和感があるな。」

「ば、馬鹿は余計じゃない!?」


確かに青井みたいに勉強は得意じゃないけどさ!


「お前が元気ないと、心配になるんだよ。」

「え……」


ザァーっと風が吹いて、地を緑葉が舞った。