その後、カラー剤を落とすためにシャンプー台に案内したところで「ねぇ、聞いてくれた?」と聞いてきた。




あのさ、本当に空気読めない人だね。

言わないって事は聞いてないって事だよ…



と、心で呟きながら優しく『ノーコメントらしいです』と答えた。





優しく言った自分、偉すぎる。

多分、自分で聞いた方が答えてくれると思うけど…






それにしても、この人が帰ってからの事を考えて欲しい。



しばかれるのは私。

お客さんがみてる橘先輩の姿は表の姿だからね…




と、

あなたに伝えたい事がたくさんある。






でも、今回ばかりは責められたら正直に言おうと思っている。




私は全く興味ありません。と…

それに、あなたのことは大っ嫌いですとも伝えたい。





けど、不思議とお客さんが帰った後は何も言われず、いつも通りだった。

だから、良かったけど考えてみたら私が片思いしているみたいになっている。






それもそれで嫌だな。