仕事してる舜くんはカッコいい。



お客様と仲良く話してるところを見ると…寂しさも感じるけど、私に見せる顔と違うから嫉妬まではいかない。





それが虜になる理由でもあると思う。

家での舜くんは、付き合った人の特権なのかもしれない。






仕事中は、話すこともないし…話したとしても「橘先輩」って感じだからそこで私も切り替えができてるのかもしれない。




ある意味、舜くんに感謝かもしれない。




付き合ってあと数ヶ月で一年という月日が経とうしている今だけど、停滞期を通ることなく好きを増して行っていることに自分でもびっくりしている。

舜くんがいない家に帰るたびに『同棲』の二文字が頭をよぎっている。





やっぱり、一緒にいたい…



慎重になっちゃう自分だけど、自分の気持ちを大切にしようと思い、タイミングを見て舜くんに伝えようと矢先のことだった。









今日は舜くんとデートする予定で、私が住んでいる最寄り駅で待ち合わせをしている。

いつもなら前日にお互いの家に泊まって出かけるのが定番だけど、昨日、同期会で飲んでいたから当日待ち合わせになった。





メイク中に「今から行くよ」のLINE。



やっと会える。

今日は舜くん家に泊まりかな…楽しみしかない。





メイクも終わり、そろそろ家を出る準備を始めた。

舜くんから一向にLINEの返信がないけど、そろそろ着く頃かな…





何て、

舜くんのことを考えていると突然スマホに着信が入った。






知らない番号…

こんな時間に誰だろう、私は家を出なきゃ行けないのに。