「あの、全然列が進まないんですけど!?もう少し何とかなりません!?」

そして、かれこれ待つこと数十分。

ようやく私達の出番が回ってきた途端、痺れを切らした渚ちゃんが八神君と顔を合わせるや否や、開口一番ここぞとばかりに文句を思いっきりぶつけてきた。

「あ?なんだ。あんたらも来てたのか?」

しかし、八神君にそんな言葉が響くはずもなく。
あっけらかんとした表情で渚ちゃんの苦情をガン無視すると、質問を質問で返してきた。

「もしかして、他の生徒も来てたの?」

「ああ。さっき何人かに会った。てか、長話するつもりないからさっさとメニュー決めろよ」

とりあえず、軽い世間話でもと思ったけど、八神君の素っ気ない返事で会話は呆気なく終了してしまい、少しだけ気を遣おうとした自分が何なんだか馬鹿みたいに思えてくる。