「それより、、、さっきの言葉、本当なのかよ」

「え?さっきの言葉?」

鮮明に覚えてはいるけれど、綾川の反応が面白くてついとぼけた反応をしてしまう。

「忘れたとは言わせねえぞ!お、俺に惚れたって、、、」

「ああ、あれ嘘だよ」

「、、、は?んだよ、冗談かよ」

綾川の顔があからさまに不機嫌になり、テンションも一気に下がった。

「うん、嘘。だって綾川に惚れたの、さっき助けてくれた時じゃないもん」

「は、、、?」

へへ、と笑う私に綾川が目を見開いた。

「私は2年前からずっと綾川が好きだよ」

自分でも驚くほど素直な気持ちを言葉にすることができた。

だって、またすぐに綾川が私の前からいなくなってしまう日が来るかもしれないから。

「でも、俺、紬を危険な目に、、今日だって、」

「関係ないよ。だって綾川が守ってくれるから」

頬を赤色に染めたまま、混乱したように呟く綾川の手を握る。