顔を赤くして慌てふためき始めた綾川は、一体留学で何を学んできたのかと疑いたくなるほどの語彙力で叫び始めた。

「や、大和と付き合ってるんだろ！俺にはお見通しなんだからな！！」

「え？京極くん？？ないない！だってとびきり美女の彼女いるし」

頭の中で、彼女と手を繋いでいちゃこらするイマジナリー京極くんがひょっこり顔を出す。

「嘘つけ！どうせ裏では大和くんとかって呼んで、、、え？あいつ彼女いるのか？」

「うん。ﾎﾞﾝｷｭｯﾎﾞﾝのモデルさんみたいな彼女が、、、」

私の言葉を聞いた綾川が途端に「そ、そうか」と嬉しそうな表情になる。

「なんでニヤニヤしてるの？」

「し、してねえよ！俺の許可なしに顔を見るんじゃねえ！！」

まさか顔を見るのも許可制にされると思っていなかった私は呆れ返った。