こんな暗い時間にボロボロの身体で徘徊している女子高生がいるのだろうか。
一度脱いだ制服をもう一度着て
家を出た私。
自分でも笑えてくる。
こんなボロボロな姿誰にも見せられない。
そう思っていたはずなのに、、、

「桃原さん!?」
「なんで、、、。」

どうしてこんな時に君に会っちゃうんだろう。
君は今どんな顔をしてるんだろう。
私は今どんな顔をしてるかな。
私は君の顔を見ることが出来ない。
私がどんな顔をしてるかも分からない。
君にだけはこんな姿見せたくなかったのに。

「えっ、ちょっと何よ」

君は黙って私の腕を掴んだ。
そしてどんどん私の腕を引いて歩いていく。
君は一体私をどこに連れていく気なのだろうか。
今君と一緒にいたらもう離れられなくなりそうな気がして、、、。
離れた方がいいという気持ちと助けて欲しい気持ちがぶつかり合う。

結局後者の気持ちが勝ってしまった。