運ばれてきたクリームパスタと唐揚げ。

小さな違和感を残しつつ、それらを平らげた。







「よう、梅野」


午後9時。

適当に時間を潰していたら、もう遅くなってたわけで。

ちょうど梅野が店から出ていく姿が見えて、俺も出てきた。


梅野はさっきと同じく、怪訝な顔。

…俺はストーカーじゃねえっての。



「ど、どうも」

「バイト終わり?」

「うん」

「すげーな、ここ、結構、学校から距離あんのに」

「…家からは近いから」



その言葉に少し驚く。

帰り道、あまりこっち方面に向かう生徒はいない。

それなのに、ここから家が近い。

つまりは、俺と一緒。



「へえ。静かだよな、この辺」

「うん、それがいい」

「あー、わかる」



…いや、ちがうだろ。

なに世間話してんだ。