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できるだけ梅野が見えないように、反対側を向いて机に突っ伏した。
1月に入って更新し続ける寒さは、まるで俺に追い打ちをかけるように身を震えさせる。
約3週間もの間、梅野と視線さえ交えていない。
正確には、梅野は何度かこっちを見ている気配があったけど、俺が合わせないようにしていた。
「ねー、氷牙〜、連絡先消したとかどうでもいいから、普通に暇なとき相手してよー、今日とかどう?」
「無理」
「ちぇっ。ほんとに付き合い悪くなったなー」
もうすぐ授業が始まるにも関わらず、つんつんと構ってほしそうに触れてくるクラスメイトに苛ついて強めに払いのける。
怒りを含む視線に察したのか、「わかったよ」と自分の席に戻っていった。
…………だるい。
寝ようとしても不意に浮かぶ梅野のせいで、最近は睡眠もろくに取れてない。
重たい気分のまま昼休みになり、教室を出て学食へ行くはずだった足は、目の前にできた影に阻まれた。
「夜市くん、ちょっと話したい」