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それから数日経ち、いよいよ冬休みに突入していた。


ベッドの上で大の字になりながら頭を抱える。



「っ、あーくそ。……返事ってなんだよ、そもそも俺、好きしか言ってねぇ……」



ふとした瞬間、駆け巡る記憶。

鮮明に浮かび上がる脳内で、ただただ後悔が暴れまわっていた。


焦りは時に人をバカにする。

付き合ってほしいとか、そういう類のことを一切言ってなかったことに今、気づいたのだ。


なのに返事考えといてくれって、なんのだよってなるよな。



「いやでも、告白はしたわけだし……わかる、か?」



ぐるぐると感情が忙しくなる。



「いや、わかんねーかな……?」



考えては俯き、また考える。



「……もう知らね」



朝から頭を働かせるなんて、慣れないことはするもんじゃない。

そう思った俺は、一旦思考を放棄した。