私に同意されたのが嬉しいのか、あやなは頬を綻ばせながら話を続けた。



「それに、何されても完璧ですし･･･！無敵っていうか、そのっ、孤高の存在っていうか！」

「───、ですよね」



豹牙さんが完璧かと訊かれたらほとんどの人は肯定するだろう。

それなのに私は言葉に詰まってしまった。


料理が出来ないと知ったからでしょうか。


それとも、もっと、他の理由が･･･───。




「しかも、豹牙さんはいつもわたしのこと助けてくれますよね･･･！」



私の思考を遮るように、あやなの声が耳に入ってきた。



「･･･そうですね」


それも歪なほど偶然に。


その歪さに気づいていないあやなは、顔を赤らめながら小さな口を動かした。



「ってことはちょっとはわたしのこと、意識してくれてるん･･･ですよね･･･？」