私たちが店前に着いたときにはもう他の幹部たちは揃っていて、何やらニヤニヤしている裕次郎さんの後ろからあやながひょこっと現れたのだ。
「どういうことか説明しろ」
豹牙さんに睨まれても裕次郎さんは笑顔を崩さない。
「いやぁ〜この子が冴妃にどーーーしても謝りたいって言うから連れてきた。こういうのは長引かせない方がいいじゃん?」
そうけろりと言ってのけた裕次郎さんとは対照的に、豹牙さんは「勝手なことを・・・」と低く呟いた。
そんなやり取りを聞いたからか、あやなが気まずそうに前に出た。
「あの、冴妃さん。・・・・・・ごっ、ごめんなさい!わたしのせいで嫌な気持ちをさせてしまって・・・!」
地面につきそうな勢いでバッと頭を下げたあやなに思わずたじろぐ。