今日の私は変だ。
すぐに気分が浮き沈みする。


でももし首席の座だけではなく、豹牙さんの食事まで作れなくなったら、

私に残るのは─────。


震える手をグッと握りしめ、無理やり思考を停めた。



「・・・了解、しました」



私の返事を聞くと、豹牙さんは踵を返し来た道を歩み始めた。


私はただ去りゆく背中を眺めることしかできなかった。






豹牙さんの指示通り自室で豹牙さんを待つ。

着替える気力すら湧かず、制服のまま三角座りで時計を眺めていた。


視線を落とすと水色のネクタイが映る。

これは【黎明】に所属している証で、結成時に統一感を出そうとみんなで揃えたものだ。


確か豹牙さんに何色がいいか訊かれて私が水色と答えたんですよね。