私の謝罪を遮り、会話に入ってきたのは裕次郎さん。

余裕をぶっこいてそうな発言の裏には塾帰りの疲労が紛れている。

さすが受験生。

半分は彼女に会うことが目的だろうが、そこには目を瞑る。


なにごとにも癒しって大切ですからね。


ふと時計に目を向けると既に19時を回っていた。

どうりでお腹はすくし裕次郎さんは帰ってくるわけだ。



「豹牙さんお腹がすきました」

「じゃあそろそろ頼むか」

「マルゲリータが食べたいです」

「俺照り焼きビザで」

「ん?デリバリーすんの?なら俺は3種のチーズのやつで〜」

「? 裕次郎さんは食べてきたんじゃないんですか?」



いつも今日は彼女とここ行ったって惚気けてくるのに。