正確には、豹牙さんに名前を覚えられている!ってことは自分は優秀だ!とつけ上がる者がちらほらいたから面倒臭くなってあえて覚えてないふりをし始めたのだが、この際そこは割愛する。

そのことから豹牙さんに名前を呼んでもらえるのは一つのステータスと化している。


まさか自分が連れてきた姫さえも"興味ない"に分類されるとは思いませんでしたが。



「あやなの所属ですが、ひとまず裕次郎さんのところでいいですか?」



【黎明】の幹部4人にはそれぞれ直属の隊があり、賢人が特攻隊、浬が親衛隊、私が遊撃隊、そして裕次郎さんが医療班を率いている。


【黎明】に所属するほとんどの女の子は医療班にいるので、当然あやなもそこがいいと思った。


同性がいる方が安心するでしょうし構成員の癒しとして治療するのもありですし。



「お前に任せる」



豹牙さんはまたもや興味なさそうに言い放った。