卵とネギとチューブタイプのおろし生姜だけでなくちょうど余っていた鶏胸肉も入れた。


お粥を作るのは初めてだったが、なかなかの上出来だと思う。


「お前料理上手だったんだな」

「そりゃ4年もあれば上達しますよ」

「あー、飲み込み早いからな」


久々に褒められたので感極まってむせそうになった。


豹牙さんはなんとなくそう言っただけだろうが、これは立派な褒め言葉だ。豹牙さんの賛辞は滅多にない上に分かりにくい。


この喜びとともに噛み締めようとお粥を口に含んだとき、豹牙さんがしれっととあることを訊いてきた。



「それで、姫になるって話考えてくれたか」

「ぐっ、ゲホッ、ゴホッ」



今度は盛大にむせた。

不意打ちすぎて堪えきれなかった。