豹牙さんが触れたのは、おへその少し下──女性にしかない、赤ちゃんのお部屋。
軽く押されただけなのに、そこから伝わる熱と豹牙さんから向けられる視線がぞくっとするほど艶めかしくて。
「だから、俺以外の前で無防備になんなよ」
上手く言葉が出てこず、小さく頷くのが精一杯だった。
豹牙さんに静かに見守られながら深呼吸をした後、ですが、と切り出す。
「豹牙さんの前でしか・・・こんなことしませんよ」
自分でもびっくりするぐらい甘えた声がでたので慌てて口を塞いだ。
ちらりと視線をあげると、豹牙さんの瞳が揺らいだのが分かった。
「・・・それは煽ってるのか?」
「まぁ、少しは」
否定はできない。
意図したことではなかったけれど、甘えたいか甘えたくないかで言えば・・・甘えたい、と思う。