この見た目なら男性から好意を寄せられてもおかしくない。


「・・・お前今絶対違う受け取り方しただろ」

「してませんよ。豹牙さんの男避けでしょう?」

「俺のじゃなくてお前のな」

「え、私?」


まさかの返答に素っ頓狂な声を出すと、豹牙さんは「やっぱり誤解してたか」と目を細めた。

そして諭すように言う。


「さっき女らしいことをしてないから構成員から女として見られていないって言ったな」

「はい」

「だがいくらお前が俺らみたいに振る舞おうと────」


そこで言葉を切り、私のお腹の下に手の平を伸ばした。



「お前はちゃんと女だ」



そう低く告げると同時に、手にグッと力を込められた。


──その瞬間、本能的に理解させられた。
どこまでいこうと私は女で、豹牙さんや構成員らは男なのだと。