そんな私の心情の変化を察知した豹牙さんは、ベッドに頬杖をつきながら私を見上げた。


「これで安心したか?」

「・・・はい」


安心したら急に力が抜けてベッドに倒れ込んだ。


「昨日ろくに寝れてないんだろ。ゆっくり休めよ」


豹牙さんは優しい手つきでそっと頭を撫でてくれた。


不意に視線が絡み合う。

このとき、とある感情が胸の中にストンと落ちた。



豹牙さんが好きだ。



それが私の全てなんじゃないかって勘違いしそうなほど。重く、深く。

一人の男性として。


そう、強く自覚させられた。

そして私が好きだって気づいたことに豹牙さんも気づいた。

だから()ってくれないのかと、人差し指で頬をトントンと軽く叩かれる。