身体の力は完全に抜けきっている。


これは・・・甘え、られてるのでしょうか。


姫になれと言われて以来、豹牙さんの新しい一面がだんだんと見えてくる。

ただこの面は今まで誰にも見せていなかっただけで、ずっと豹牙さんの奥底に眠っていたのだろう。

そう考えると胸がきゅうっとなった。


この感情は"愛おしい"だ。


凛として強くある貴方も、こうして羽を休める貴方も、どちらも愛おしい。


豹牙さんにとっての安息の時間が、少しでも長く続きますように。


そう祈った。



「冴妃ぃ〜?豹牙まだぁ〜?」

「先に食っとくからなー!残ってなくても文句言うなよー!」

「2人とも叫ぶ暇あったら食器運んでくださいよ」


が、すぐに終了した。