「は!?マジ!?豹牙が!?」

「お前俺のことなんだと思ってんだよ」



ほら否定されない。

あの後何度かキスされましたし。そのせいで遅刻したんですし・・・。


これ以上思い出したらまた赤面してしまうので、思考を切り替えるように裕次郎さんに疑問を投げかけた。



「そういえば賢人は?遅刻ですか?」

「んーん。ジャン負けで飲み物取りに行ってる──って言ったら帰ってきたな。お疲れ〜」

「私の分はありますか?」

「あるわけないだろ」



そう突っ込みながら裕次郎さんと浬にジンジャエールとオレンジジュースの入ったグラスを渡した賢人も自身のコーラを一口飲んだ。

私も何か飲もうと辺りのパーティテーブルを見渡したが、食べ物があったであろうお皿を除いてほとんど何も置かれていなかった。かろうじて飲み物が少し残っているぐらい。