まことは、タケシタストリートを歩いた。おしゃれな街並みだった。歩道はレンガの石畳だった。まことはうきうきした。待ちゆく人も、とてもおしゃれだった。
 すると、前から女子中学生くらいのこが走って来た。
 「な、なんだ」
 「あんなヤンキーが帰って来たあ」
 と、叫んでいた。女子中学生くらいのこはまことを通り過ぎた。
 「な」
 まことは振り返った。女子中学生が叫びながら走っていく。
 「なんだあ、ありゃあ」
 まことは、前を見た。人々がざわめいていた。
 「ヤンキーが来るぞ」
 「あんなヤンキーがあ」
 「性格悪いやつか」
 「やくざか」
 「不良か」
 「性格最悪か」
 と、人々が口々にいっていた。
 「な、なんだあ」
 と、まこと。様子がおかしかった。
 「ヤンキー?なんだそれ。有名なヤンキーでもいるのか」
 まことはいぶかしんだ。まことは好奇心が刺激された。まことは前を進んだ。
 人々がスマホを見ていた。
 「ヤンキーが来る」
 「やくざが来る」
 「不良が来る」
 人々がつぶやいていた。
 「な、なんなんだ。ヤンキー、やくざ、不良!!!???」
 と、まこと。
 「一体どんな奴がくるんだ」
 まこと。
 「性格ワルが来る」
 「悪い奴が来る」
 「罪が来る」
 「悪い奴が来る」
 人々が不気味につぶやいていた。
 「気味が悪いぜ。一体どんな奴がくるんだ。ヒトラーみたいなやつか。マフィアみたいなやつか。ギャングみたいなやつか」
 まことはいろいろ想像した。スサノオのような大魔王を想像した。まことは身震いした。まことは好奇心にかられた。まことは進んだ。
 前に女子の集団があった。向こうを見ている。
 「あんなヤンキーが」
 「ワルがあ」
 「罪びと」
 「ヤンキー、やくざ、不良」
 「あのやくざ」
 「悪いやつ」
 「怖い」
 「ぞーっとするわあ」
 女子が口々に言っている。
 「どんなやつなんだ」
 と、まこと。