まことは、朝早く起きて、ハラジュクタウン、タケシタストリートへ行くこととなった。
 まことは目覚ましをセットした。
 麻戸家、まことの部屋(夜)。
 「明日はタケシタストリートかあ」
 と、まこと。まことは男物のパジャマ姿。ふとんの上であぐらをかいていた。まことはハラジュクタウンの雑誌を広げていた。ふとんの隣にはピンクのリュックが置いてあった。中身はチェックしてあった。
 「わくわくするぜ」
 と、まこと。
 居間との間のふすまに父親の気配を感じた。まことはふすまを向いた。
 「おやじ、入ってくんじゃねえぞ」
 「まことよ、早く寝るのだぞ」
 ふすま越しに泰山の声が聞こえた。
 「わーってるよ」
 「朝ごはんは作ってあるから、勝手に食べろよ」
 「おお、おやじ、サンキュー」
 「じゃあな」
 「はあ、さっさと寝るか」
 と、まことは布団に入った。
 「ああ、楽しみだなあ」