結局、クリスマス関連の配送が多かったせいか、12時ピッタリに届いたオードブル。

ローストチキンやフライドポテト、エビフライやサンドイッチを思う存分味わった。

ケーキとカヌレは、夜ご飯の後のデザートにすることになった。

「こんなにたくさん食べたの、久しぶり。

久しぶりというより、と何年ぶりかな、って感じ。

嬉しいけど、休み明け、体重計乗りたくないかも……」

「んー?
美冬はもうちょい太ってくれないと。

もっと抱き心地良くなるからさ」

「もう、賢人ったら!

その台詞、耳元で言うの反則」

「抱かれたくなっちゃうから?

もう邪魔は入らないし、今からでも俺はいいよ」

美冬を先程のように膝の上に乗せる。
今度は、彼女の顔が正面を向くように、だ。

「ありがと、賢人。
今年も一緒に居られて、すごく幸せ。

来年もよろしくね。

もっと、来年は2人で楽しいことしたいな」

美冬からの深いキスは、ケーキより甘ったるい、とろけるようなもので。

「メリークリスマス、美冬。

美冬を食べていいよね?

デザート貰っちゃうよ」

「いくらでもどうぞ?」

ケーキの生クリーム以上に濃厚な時間は、夜まで続いたのだった。