ゆっくりと体を起こして、ベッドから降りた。


「……っ」


──ズキンッと鈍い頭痛が続く。

それでも、このまま寝ているわけにはいかないから、私は己を律して洗面所に向かった。


面倒事を残した朝は、こんなにも不快なものなのか。


自問しながら、ドレスを脱ぎ捨て、一糸まとわぬ姿になる。

大きな鏡の中に、不幸な顔の女が不機嫌そうに立っている。


そして、そいつの左肩にあるものを見て、私は鏡から目を逸らした。


……ほんと、いつ見ても醜い体ね。





身支度を整えたら、すぐに外に出る準備をした。


今日はお父様の大切な会議に出席するのだ。