「信じたくないんですけど、柚燈は目が見えなくなっていたんです……。」


「え…っ、目が…?」


と、叶葉さんは不意をつかれたように目を見開いた。



私はもう1度さっき起きたことを思い浮かべた。



目が見えなくなったと言って、障害者が持つ白杖を使っていた柚燈。




多分、それが理由かなと思うけど……はぐらかされて、彼がいなくなった真意はわからないまま。