「……。」 「……。」 しばらく沈黙な時間が続いた。 あたりには、波の音だけが響いている。 そして、柚燈はずっと前を向いて俯きその片腕を後ろから掴み止めている。 雪がコートに積もっていたが、そんなの気にする余裕がなかった。 ……、ねぇ……っ私、どうしたらいいの……? 私の心の中はグッチャグチャで冬の海の波のよ うに荒れている。