「……、ねぇ…っ!」





私は思わずその手を掴んだ。



ギュッと。

 



「…っ、わ。どーしたの?」




私の行動が予想外だったらしく心底驚いている よう。




「……柚燈、またいつでも電話、していい……?」



…次はって、私は勝手にかけてもいいってこと……?


柚燈に会いたいって思っていいってこと……?





「……いーよ、いつでも。」


多分ため息が混じってたと思う。




それでもいいって言ってくれた。






「……またね!柚燈。」

私は最後は顔を浮かべることができた、と思う。



「うん。……またね。」





やっぱりこの時思ったんだ。





私は…、柚燈から離れることなんてできない。




絶対これは、運命なんだよ……。






そう思っても、結局叶葉さんに言われたとおりにはできなかった。



…迷惑がかかるから、本心なんて言えなかった。





好きだから…、一緒にいてなんて…、こと言えないよ……っ。