☆☆☆

昼の給食を誰よりも早く食べ終えた3人はそれぞれ手にメモ帳とペンを持って廊下に出てきていた。
「まず、誰に聞く?」

「噂好きな子とかがいいかも」
四葉はそう言うと隣のB組の教室を覗いていた。

B組はほとんどの生徒がまたご飯を食べている最中だ。
「四葉ちゃん?」

ドアの前に立っているとそう声をかけられて3人は同時に振り向いた。
そこに立っていたのは背の低いショートカットの女の子で、四葉とは小学校が同じだった。

「なおちゃん。ちょっと話を聞きたいんだけどいい?」
「話?」

「うん。なおちゃんって噂とか、そういうの好きだったよね?」
「大好きだよ! 特にちょっとこわい話が好き!」

なおちゃんの目がキラキラと輝く。
これなら大神様のフミキリについてもなにか知っているかもしれない。

「なおちゃんは大神様のフミキリっていう噂を知ってる?」
四葉からの質問になおちゃんは何度も頷いた。