「意味不だし…」
「な…何がよっ!…紅は好きな人
いないってことよっ?!」
「わかってるし…」
「さ…最低…、もう諦めたワケ?」
…ちょっ、
聴こえるし…
皆、ガン見なのに…気づけよ!
俺は少しシャイだ。
すぐに顔が熱くなった。
それもこれも…凛香のせいだ…。
「… …」
「何よ…応援してやってんのに…」
―パチンッッ
?!
っつ…
痛すぎ。
コイツ怪力だわ…
人前で殴られるとか…
何年ぶりよ。
――――ハハッ
心から笑えてしまった。
そんな俺を唖然と見ている人たち。
「ハハハハッ… …うぜぇんだよ!」
「…なっ」
凛香は俺の怒鳴り声に一瞬ビクッと体を震わせた。