話は事前に聞いている。

AMパイロットとしての腕が認められ、俺はこの宗方艦長の下で汎用機動母艦グリフォンの試験航行の護衛として乗り組む事になっていた。

もちろん愛機のソルジャーMk―Ⅱも、グリフォンの艦載機として積み込まれる。

「わかっていると思うが、グリフォンは世界初の大気圏内外航行型機動母艦だ。地球と宇宙を自由に行き来できる唯一の汎用艦…当然、この艦を狙う者も数多い。任務そのものは極秘裏に進められるが、万が一に備え、お前の護衛任務は非常に責任重大となる」

司令の言葉に、身が引き締まる思いがした。

それを察したのか。

「プレッシャーを感じる事はない…グリフォンには単艦でも十分に戦闘をこなせるだけの武装が装備されているし、Sフィールド発生器もある。君一人に護衛の全責任を負わせる訳ではない。過剰に緊張する必要はない」

艦長が微笑んだ。

その言葉で肩の力が多少抜ける。

「グリフォンは明朝1030に当基地を出航する。それまでに機体のメンテナンスと搬入作業を済ませておけ」

「了解しました」

司令の言葉に、俺は敬礼した。